2005年11月06日

10-3-1.インタビューの特徴

雑誌のインタビュー記事や対談、座談会などの多くは、
最終的に編集部や専属のライターが執筆します。
私たちに依頼されるテープ起こしは、ライターが執筆するための素材として使われるものがほとんどです。

出版社や新聞社などから依頼された書き起こしには、次のような傾向があります。

(1)起こした原稿をライターが多少手直しして、そのまま記事として掲載される場合には、逐語記録での素起こしを求められることが多くなります。


同じ「インタビューの素起こし」であっても、
その素起こし原稿をライターがどのように活用するかによって、起こし方も変わってきます。起こした原稿を利用して、そのまま記事になるように加工される場合には、
ケバも取らずに逐語記録で忠実に起こすことを求められます。

納品後、クライアント側のライターが、不必要な部分をカットしたり、
効果的な表現に修正したり、適宜リライトして出版物に仕上げていきます。

 
(2)起こした原稿を材料にして、ライターが新たに記事を書き起こす場合には、
細かい言い回しなどにはこだわらず、内容がわかればいいという「粗起こし」を求められることが多くなります。



ライターが執筆するための素材として、関係者にインタビューするなどして情報収集をしている場合には、インタビューテープに録音されている内容そのものが文字となって世に出るわけではありません。

このような場合には
「表記などは一切こだわらないので、内容がわかればいい」
「細かい言い回しを聞き取る必要はないので、とにかく早く仕上げてほしい」
というような依頼が来ることがあります。

 
(3)納期が短いことが多くなります。




(3)納期と料金設定について

通常、独立開業しているボイスライターは、
それぞれ独自の料金設定と納期の基準を定めています。

ボイスライターのホームページを見るとわかるように、
例えば60分を起こすのに、テープを受け取ってから納品まで何日間、
料金は幾らと具体的に設定し、
ホームページ等で提示している場合が多いことに気付くでしょう。

しかし、これらの料金設定や納期の基準は、

「辞書を引いてしっかり表記を確認し、聞き取れなかった言葉は何回も聞き直して穴を埋めていく」

という起こし方を前提に定めているものです。


登録会社の仕事や、より正確性や証拠性を求められる議事録、
裁判関係のボイスライティングでは、見直しにも時間を割き、
聞き取れなかった部分は何度も聞き、
より完成度の高い原稿を納品することが求められています。

そのために、納期にも余裕を持った設定が望ましいとされています。



しかし、出版社や新聞社などから依頼されるボイスライティングでは、
時として、表記よりもスピードを優先させなければならない場合があります。
雑誌や新聞には締め切りというものが厳格に定められており、
編集部全体がその締め切りに合わせて分刻みで動いています。

ライターが執筆する時間をより多く確保するためには、
ボイスライティングにそれほど多くの時間を割くわけにはいきません。
表記などにはこだわらず、とにかく早く納品するように求められるのは、そのためです。


もちろん、いくらスピード優先といっても、
聞き取った内容に間違いがあってはいけませんが、
自分の設定した納期や料金にこだわらず、クライアントの求めているものを把握して、
臨機応変に対応することが求められます。








posted by 谷頭千澄 at 21:49| Comment(0) | ■第10回 内容に応じた起こし方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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